マリオット・インターナショナルと米不動産投資・開発会社のSomeraRoad(ソメラロード)は2026年9月15日、ニューヨーク市ブルックリン区ブルックリン・ハイツの歴史的建築「ホテル・ボサート(Hotel Bossert)」を住宅に転換する「ザ・リッツ・カールトン・レジデンス ブルックリン ハイツ(The Ritz-Carlton Residences, Brooklyn Heights)」の計画を発表しました。所在地は98 Montague Street。着工は2026年内、完成は2029年が予定されています。ホテルを併設しないブランデッドレジデンス単体のプロジェクトで、リッツ・カールトンブランドにとってブルックリン初進出となります。

注目ポイント3選
① 1909年開業のホテル・ボサートを住宅に転換する計画です
マリオット・インターナショナルとSomeraRoadは2026年9月15日、ブルックリン・ハイツのホテル・ボサートを住宅に転換する計画を発表しました。建物は14階建てのルネサンス・リバイバル様式で、ヘルムル&フバティの設計により1909年にホテルとして開業しました。1955年にはブルックリン・ドジャースのワールドシリーズ制覇の祝賀会が開かれたことでも知られています。SomeraRoadは2025年にこの物件を1億ドルで取得しており(6sqft報道)、着工は2026年内、完成は2029年が予定されています。リッツ・カールトンにとってはブルックリン初進出です。取得後、同社は建築家・デザイナー・歴史的建造物の保存専門家・ホスピタリティ分野の協業先からなるチームを編成しました。
② ライオン頭部のキーストーンなど、建物の意匠を修復して残す予定です
公式リリースは、保存・復元する意匠要素を具体的に挙げています。オリジナルの幾何学パターンのレンガ積みのファサード、彫刻を施した花崗岩と石灰岩の基壇、装飾的なテラコッタのコーニスと窓まわりの意匠、2層分の高さをもつアーチ窓、鋳鉄製の手すり、建物の象徴であるライオンの頭部をかたどったキーストーンです。これらを修復しながら住空間として再構成する方針で、SomeraRoadのイアン・ロス氏は「その次の章を書く手助けができることを光栄に思います」と述べています。6sqftによると、15階部分の屋上増築計画はニューヨーク市ランドマーク保存委員会の承認を得ています。改修設計を担当する建築事務所は公表されていません。歴史的建造物としての具体的な指定内容も公表されていません。

③ ホテルを併設しないレジデンスで、1階にはUSHGのレストランが入る予定です
本件は住戸のみで構成されるブランデッドレジデンスで、宿泊はできません。居住者には24時間有人のロビーとリッツ・カールトンの基準に沿ったレジデンシャルサービスが提供され、マリオットのレジデンスオーナー向けプログラム「ONVIA」も利用できる予定です。マリオットによれば、リッツ・カールトンのスタンドアロン・レジデンスとして50件目にあたります。建物1階にはダニー・マイヤー氏が創業したユニオン・スクエア・ホスピタリティ・グループが、同社としてブルックリン初のフルサービスレストランを出店します。戸数は62戸と報じられています(6sqft)。専有面積は公表されていません。ウェルネスやレジャーを想定したアメニティが設けられるとされていますが、個々の施設内容は公表されていません。1階のレストランは周辺地域にも開かれた店舗として計画され、居住者にはプライベートな会食の機会も提供されるとしています。

周辺エリア:ブルックリン・ハイツ
ブルックリン・ハイツは、ニューヨーク市で最も人気の高い住宅地のひとつに数えられるエリアです。公式リリースでは、19世紀の建築が残る街並み、並木道、そしてマンハッタンのスカイラインを望む眺望によって知られる地区として紹介されています。モンタギュー・ストリートはその中心を東西に貫く通りで、本件はその街区の中心部に位置します。
ブランデッドレジデンスの動向については、マリオットホテルが賃貸住宅事業に参入する計画や、フォー・シーズンズ ホテル アンド レジデンス カルタヘナの記事もあわせてご覧ください。リッツ・カールトンブランドの他物件では、The Ritz-Carlton, Masai Mara Safari Campを取り上げています。
アクセス
98 Montague Street, Brooklyn, NY 11201, U.S.A.
- ニューヨーク市ブルックリン区ブルックリン・ハイツ地区、モンタギュー・ストリート沿い
- 問い合わせ先電話番号:+1 917-563-4339(公式サイト記載)
- 公式サイト:rcrbrooklynheights.com
- 空港・鉄道駅からの所要時間など、具体的なアクセス情報は公式発表に記載がありません
施設概要
| 名称 | ザ・リッツ・カールトン・レジデンス ブルックリン ハイツ(The Ritz-Carlton Residences, Brooklyn Heights) |
|---|---|
| 所在地 | 98 Montague Street, Brooklyn, NY 11201, U.S.A.(米ニューヨーク州ニューヨーク市ブルックリン区ブルックリン・ハイツ) |
| 形態 | ブランデッドレジデンス(ホテル併設なし) |
| 既存建物 | 旧ホテル・ボサート(Hotel Bossert)/1909年開業、14階建て、ルネサンス・リバイバル様式 |
| 戸数 | 62戸(6sqft報道。公式発表には記載なし) |
| 住戸タイプ・専有面積 | 不明(公式発表に記載なし) |
| 着工 | 2026年内に着工予定 |
| 完成予定 | 2029年 |
| ブランド | ザ・リッツ・カールトン(マリオット・インターナショナル) |
| 開発事業者 | SomeraRoad(ニューヨーク/ナッシュビル拠点の不動産投資・開発会社) |
| 事業主体 | Bossert Propco LLC |
| 既存建物の設計(1909年) | ヘルムル&フバティ(Helmle & Huberty) |
| 改修設計・設計監理 | 不明(公式発表に記載なし) |
| インテリアデザイン | 不明(公式発表に記載なし) |
| 施工会社 | 不明(公式発表に記載なし) |
| 館内レストラン | ユニオン・スクエア・ホスピタリティ・グループ(USHG/創業者ダニー・マイヤー)による、同社ブルックリン初のフルサービスレストランを1階に計画 |
| 居住者向けサービス | 24時間有人ロビー、リッツ・カールトン基準のレジデンシャルサービス、マリオットのレジデンスオーナー向けプログラム「ONVIA」 |
| 販売 | SERHANT. New Development(Ryan Serhant)が販売・マーケティングを担当。Ravi Kantha氏率いるKantha Teamが販売を主導。販売開始時期は不明 |
| 公式サイト | https://www.rcrbrooklynheights.com/ |
なお、公式サイトの注記によれば、本件は現時点で「関心の表明を募る段階」であり、ニューヨーク州法務省へのオファリングプラン提出前のため、正式な販売申込みや預り金の受領は行われていません(Cooperative Policy Statement #1に基づく告知、File No. CP260-067、スポンサーはBossert Propco LLC)。本物件は宿泊施設ではなく分譲住宅であるため、宿泊はできません。
出所
- マリオット・インターナショナル公式ニュースルーム「Marriott International and Someraroad Unveil Plans for The Ritz-Carlton Residences, Brooklyn Heights, Marking the Brand’s Brooklyn Debut and Transformation of a Storied Landmark」(2026年9月15日)
https://news.marriott.com/news/2026/09/15/marriott-international-and-someraroad-unveil-plans-for-the-ritz-carlton-residences-brooklyn-heights-marking-the-brands-brooklyn-debut-and-transformation-of-a-storied-landmark - ザ・リッツ・カールトン・レジデンス ブルックリン ハイツ 公式サイト
https://www.rcrbrooklynheights.com/ - SomeraRoad 公式サイト ケーススタディ「The Ritz-Carlton Residences, Brooklyn Heights」
https://someraroadinc.com/case-study/hotel-bossert/ - 6sqft「Former Hotel Bossert in Brooklyn Heights to become Ritz-Carlton condos」(2026年9月15日)
https://www.6sqft.com/former-hotel-bossert-brooklyn-heights-ritz-carlton-condos/