マンダリン オリエンタル ホテル グループは、「マンダリン オリエンタル 瀬戸内」の名称のもと、瀬戸内海周辺に3軒のブティックタイプのホテルを2027年から2030年にかけて順次開業する計画を進めています。1軒目の高松と2軒目の直島はHotel Planetの既存記事でご紹介済みです。本記事では2030年の開業を目指す3軒目と、3施設を一体で楽しむ「エリア周遊型」のコンセプトをご紹介します。

マンダリン オリエンタル ホテル グループとは
マンダリン オリエンタル ホテル グループは、香港を本拠地とする世界屈指のラグジュアリーホテルグループです。ジャーディン・マセソン・グループの傘下にあり、2025年1月時点の公式発表では26の国と地域で41軒のホテル、12のレジデンス施設、25の「エクセプショナル・ホームズ」を運営しています。アジアのルーツを保ちながら、立地する土地の文化やデザインを反映させたホテルづくりで知られます。日本では2005年に開業したマンダリン オリエンタル 東京(東京・日本橋三井タワー)が国内初進出物件で、瀬戸内は東京に次ぐ国内2か所目の展開地となります。
このプロジェクト最大の特徴は、1軒への滞在にとどまらず、高松・直島・そして3軒目の島という3拠点を旅しながら体験する「エリア周遊型」のモデルにあります。マンダリン オリエンタルは、宿泊客がプライベートヨットで各施設間を移動できるクルーズサービスの導入を検討しており、実現すれば同グループとして初の試みとなります。最高経営責任者のローラン・クライトマン氏は発表にあたり、瀬戸内を「好奇心旺盛かつ目の肥えた世界中の旅行者から愛される、日本の中でも特異な地域」と評し、3軒それぞれが異なる特徴と環境を持つことで、比較的知られていない瀬戸内の魅力を発見する旅になると語っています。
3軒目のホテルは、瀬戸内にある別の島に2030年の開業を目指して計画されています。客室数は50室で、充実したウェルネス施設を併設する予定です。所在地を含む詳細は将来の適切な時期に発表されるとされており、現時点では非公表です。すでに輪郭が示されている1軒目のマンダリン オリエンタル 瀬戸内 高松は92室の都市型リゾートホテルとして高松市のサンポート地区に、2軒目の直島は8百年以上の歴史を持つ名家・三宅家の屋敷跡に全22室のモダンな日本旅館スタイルで、いずれも2027年夏の開業が予定されています。3軒目はこれらと異なる「島のウェルネスリゾート」という個性を担うことになります。
3軒に共通するデザインコンセプトは、地域の美しい自然と豊かな伝統を尊重し、讃えることに置かれています。四国地域の伝統工芸士・芸術家とのコラボレーションが模索され、ホテルの各所に地域の素材や建築様式が取り入れられる予定です。高松・直島については、デザインスタジオ・スピン社がインテリアデザイナー兼デザインアーキテクトを務め、山下設計と竹中工務店がリードアーキテクトとして、ソラ・アソシエイツ社がランドスケープアーキテクトとして参画しています。なお高松・直島のホテル開発は、四国の主要企業9社(阿波銀行、伊予銀行、サンケイビル、四国銀行、四国電力、四国旅客鉄道、竹中工務店、日本政策投資銀行、百十四銀行)が出資して設立された合同会社四国まちづくり&おもてなしプランニングが担っています。
周辺エリア
瀬戸内は本州・四国・九州の間に広がる内海エリアで、温暖な気候、穏やかな海と多島美、独特の食文化、そして現代アートの集積地として世界中の旅行者から注目を集めています。3年に1度開催される「瀬戸内国際芸術祭」は国際的な知名度も高く、直島・豊島・小豆島などの島々が現代アートと自然景観を融合させた観光地として定着しています。直島はベネッセホールディングスと福武財団による現代アートコレクションで広く知られ、地中美術館のクロード・モネ「睡蓮」シリーズ、安藤忠雄設計の建造物、草間彌生の「南瓜」などが代表的な見どころです。
3軒目の島の詳細は未発表ですが、瀬戸内の島々はいずれもフェリーや高速船でアクセスでき、高松港・宇野港などが主要な玄関口となっています。
アクセス
所在地:瀬戸内海の島(詳細未発表)
現時点では3軒目の所在地が公表されていないため、瀬戸内エリアの玄関口である高松を起点とした目安をご紹介します。高松空港から高松市内までは車で約30分で、そこからフェリー・高速船で各島へ渡ります。岡山駅から宇野港までは約30分、宇野港から直島へはフェリーで約20分です。東京・大阪から高松へは飛行機、または新幹線と特急の乗り継ぎで約3〜4時間かかります。
施設概要
| 施設名 | マンダリン オリエンタル 瀬戸内(3軒目・島/個別名称は未発表) |
|---|---|
| ブランド・運営 | マンダリン オリエンタル ホテル グループ |
| 所在地 | 瀬戸内海の島(詳細未発表) |
| 客室数 | 50室 |
| 施設タイプ | 島のリゾートホテル(充実したウェルネス施設を併設予定) |
| 開業予定 | 2030年 |
| 事業者 | 不明(3軒目の開発事業者は未発表) |
| 設計デザイン | 不明(3軒目については未発表。高松・直島はデザインスタジオ・スピンがインテリアデザイン兼デザインアーキテクト、山下設計・竹中工務店がリードアーキテクト、ソラ・アソシエイツがランドスケープ) |
| 施工会社 | 不明(未発表) |
| 特記事項 | 高松・直島と合わせた3拠点の「エリア周遊型」モデル。プライベートヨットによる施設間クルーズの導入を検討中 |
| 公式サイト | マンダリン オリエンタル 瀬戸内 |
3施設の比較
| 1軒目:高松 | 2027年夏開業予定/92室/都市型リゾート/高松市サンポート地区 |
|---|---|
| 2軒目:直島 | 2027年夏開業予定/22室/モダンな日本旅館スタイル(本館スイート・ヴィラ+離れ3棟)/直島・三宅家の屋敷がある場所 |
| 3軒目:未発表の島 | 2030年開業予定/50室/ウェルネス施設を備えた島リゾート/所在地未発表 |
(情報は2026年9月時点です。開業時期・施設内容等は変更となる場合があります。3軒目の詳細は将来の適切な時期に発表される予定です)
出所
- マンダリン オリエンタル ホテル グループ 「東京に次ぐ国内2ヶ所目となる瀬戸内エリアに3軒の新規リゾートホテル構想を発表」(PR TIMES、2023年12月15日)
- マンダリン オリエンタル ホテル グループ 「プエルトリコのボケロン湾に新規ホテルとレジデンス施設を2028年に開業へ」(PR TIMES、2025年1月24日。グループ規模の最新値)
- マンダリン オリエンタル 瀬戸内 公式サイト
- 画像:Islands in Seto Inland Sea by Maarten Heerlien(CC BY 2.0)。瀬戸内海のイメージ写真であり、3軒目の所在島を示すものではありません