世界最高峰のウルトララグジュアリーブランド「カペラ・ホテルズ&リゾーツ」が、北海道・倶知安町の花園地区にニセコ地域最大規模の複合リゾートを開発しています。ホテル・コンドミニアム・ヴィラの3形態を3期にわたって整備し、全面開業は2030年代前半が目標とされています。世界的なスキーリゾートとして知られるニセコにおける、グローバルなウルトララグジュアリーブランドの本格進出として業界の注目を集めるプロジェクトです。


カペラ・ホテルズ&リゾーツとは
カペラ・ホテルズ&リゾーツは、リッツ・カールトンの共同創業者であり長年にわたり同社社長兼COOを務めたホルスト・シュルツェが2001年に設立した、シンガポールを本拠とするウルトララグジュアリーホテルブランドです。1物件あたりの客室数を絞り、ゲスト一人ひとりに専任のパーソナルアシスタント(カルチュリスト)を配置するサービスモデルを特徴としています。2017年以降はシンガポールのポンティアック・ランド・グループの傘下にあり、アジア太平洋を中心に展開してきました。
ブランドの評価は近年きわめて高く、カペラ公式発表によれば、米旅行誌『トラベル+レジャー』のWorld’s Best Awardsで2023年から2026年まで4年連続で「世界最高のホテルブランド」に選出されています。またカペラ・バンコクはWorld’s 50 Best Hotels 2024で世界第1位に選ばれ、2025年も第3位につけました。日本では2026年3月22日に「カペラ京都」が京都・宮川町で開業しており、ニセコのプロジェクトはこれに続く国内2件目、かつカペラ初の国内リゾート型物件となる見込みです。ブランドが得意とする「その地の文化・自然に根ざしたデザインと体験」を、北海道の雪山・温泉・食という強みとどう融合させるかが大きな見どころになります。
ニセコの計画は、報道ベースでは敷地面積が約42万4,870㎡(約42ヘクタール)、延床面積が約11万1,000㎡という規模になります。ホテル2棟・コンドミニアム3棟・戸建て分譲ヴィラ33棟で構成され、客室数458室・収容人数1,672人が予定されており、総投資額は700億円超とみられています。ニセコ地域のリゾート開発としては過去最大規模となる見込みです。なお本プロジェクトについては、カペラ・ホテルズ&リゾーツからの公式プレスリリースが確認できておらず、以下の数値は北海道新聞の報道によるものです。今後の正式発表で内容が変わる可能性があります。
施設構成の面では、近年ラグジュアリーリゾート開発で主流となりつつある「ブランデッドレジデンス」の形態が採用されます。コンドミニアムおよびヴィラは分譲販売される見込みで、カペラのサービスを享受しながら不動産として所有できる点が、富裕層の投資対象としても関心を集めています。
周辺エリア
計画地は北海道後志管内倶知安町の花園地区に位置しています。ニセコアンヌプリの山麓に広がる同エリアは、世界屈指のパウダースノー「JAPOW(ジャパウ)」の産地として知られており、豪州・東南アジア・欧米の富裕層スキーヤーが毎冬集う国際的なスキーリゾートです。
敷地に隣接するニセコHANAZONOスキー場は、ニセコユナイテッド(グラン・ヒラフ、ニセコビレッジ、アンヌプリ、HANAZONO)の一角を担っています。ニセコユナイテッド全体では最大標高差940m、コース数60超を誇り、一枚のリフト券で全山を滑走できます。ひらふ地区には多彩な飲食店や温泉施設が集まり、冬季は国際色豊かな活気にあふれます。夏季はラフティング、マウンテンバイク、トレッキングなどのアクティビティも充実しており、通年滞在型リゾートとしての整備が進んでいます。敷地の東側には活火山・羊蹄山(標高1,898m)の雄大な眺望が広がっており、「蝦夷富士」とも称されるその稜線はニセコ滞在を象徴する景観のひとつです。
アクセス
所在地:北海道虻田郡倶知安町花園地区(JR倶知安駅西方約2.5km)
新千歳空港からは車で約2時間〜2時間30分の距離です。冬季は新千歳空港および札幌からシャトルバスが運行されており、所要時間はおおむね同程度です。鉄道を利用する場合は札幌駅から倶知安駅まで約2時間10分、そこから車で約15分となります。なお北海道新幹線の札幌延伸にともない、倶知安駅への新幹線乗り入れが計画されています。
施設概要
| 正式名称 | 未発表(カペラブランドで展開予定) |
|---|---|
| 所在地 | 北海道虻田郡倶知安町花園地区(JR倶知安駅西方約2.5km) |
| ブランド・運営 | カペラ・ホテルズ&リゾーツ(Capella Hotels & Resorts) |
| 開発事業者 | シェニングインベストメント(シンガポール) |
| 施工会社 | 不明(未発表) |
| 設計デザイン | 不明(未発表) |
| 施設構成 | ホテル2棟、コンドミニアム3棟、戸建てヴィラ33棟 |
| 客室数 | 458室(収容人数1,672人) |
| 敷地面積 | 約42万4,870㎡(約42ヘクタール) |
| 延床面積 | 約11万1,000㎡ |
| 総投資額 | 700億円超(北海道新聞報道による推定) |
| 着工予定 | 2026年9月末(第1期) |
| 開業予定 | 2030年代前半(全面開業)。段階的開業の可能性あり |
| 隣接スキー場 | ニセコHANAZONO(ニセコユナイテッド加盟) |
(規模・投資額・スケジュールは北海道新聞の報道に基づく情報で、カペラ・ホテルズ&リゾーツによる公式発表は確認できていません。情報は2026年9月時点のもので、今後変更となる場合があります)
出所
- 北海道新聞 「カペラ複合リゾート26年にも着工 ニセコ地域で最大規模」(2025年4月28日)
- 北海道新聞 「カペラ 30年代前半に全面開業へ 倶知安・花園地区 458室、1672人収容」(2025年5月9日)
- Capella Hotel Group 公式プレスリリース一覧(ブランドの受賞歴、カペラ京都の開業日)
- Capella Hotels & Resorts 公式サイト
- 写真:Midori Investors「Hanazono Hills, Niseko, Japan」(開発用地から望む羊蹄山の空撮写真)