シンガポール発のCOMOホテルズ&リゾーツが、フランス・コート・ダジュールのサン=トロペ湾を望むベル・エポック様式のパレスホテルを改修し、「COMO ル・ボーヴァロン(COMO Le Beauvallon)」として開業しました(開業日は公式に確認できていません)。1914年に「ル・ゴルフ・オテル」として誕生した建物は2008年に閉鎖されていましたが、約10エーカーのプライベート エステートに42室のリゾートとして再生しています。フランスではCOMO ル・モンラッシェ、COMO コルデイヤン・バージュに続く物件です。

1914年開業のベル・エポック様式パレスが約18年ぶりに再生
COMOの発表によれば、ル・ボーヴァロンは1914年に100室の「ル・ゴルフ・オテル」として開業したベル・エポック様式のパレスで、設計はスイス人建築家ジュリアン・フレジェンハイマー、建設を発注したのはアメリカで蒸留酒事業を営んでいたベルンハイム兄弟でした。二度の世界大戦では仏政府に接収され軍病院として使われ、その後いずれも全面改修を経てホテルとして復帰しています。ウィンストン・チャーチル、コレット、F・スコット・フィッツジェラルド、オードリー・ヘプバーンらが滞在した記録が残り、1960年代には映画『いつも2人で』やテレビシリーズ『サン・トロペの憲兵』の舞台にもなりました。2008年に閉鎖された後は長くイベント会場として使われ、今回COMOのもとで宿泊施設として再出発しました。
ヤニック・アレノが全館の料理を統括
料理のディレクションを担当するのは、ミシュランガイドで最多の星を獲得してきたシェフ、ヤニック・アレノ氏です。COMOは単一のレストランではなく、朝食から深夜までのダイニング体験全体を同氏に託しており、シグネチャーレストラン「ボーヴァロン・スール・メール by ヤニック・アレノ」では、東南アジアの調理技法と地中海の食材を掛け合わせた料理が供されます。イエローテールのタルタルにピーナッツとタイバジルのアイスクリームを添えた一皿や、白酒でマリネしたスズキのクルード、カンポットペッパーソースのマグロステーキなどが紹介されています。
ボーヴァロン・スール・メールの内装は、フランス人デザイナーのドロテ・ドレイ(Dorothée Delaye)が手がけました。ベル・エポックの優美さと1950年代コート・ダジュールの軽やかなグラマーを橋渡しするデザインで、錬鉄の曲線、リヴァのボートを思わせる木象嵌、陽光を映した黄色と青の配色が用いられています。中心となるラ・ロトンド ラウンジは夜にはDJの音楽が流れる空間へと表情を変え、海に面した2つのダイニングエリアとルーフトップテラスが湾の眺めを提供します。ホテル棟では、ガラス天井のウィンターガーデンがCOMO Shambhalaキッチンのメニューを含むオールデイダイニングを提供し、屋外ラウンジのリヴィエラ テラスはミラノのオットー スタジオに属するパオラ・ナヴォーネがデザインしました。

300点超のアートと伊東豊雄のサーペンタイン パビリオン
館内には彫刻・インスタレーション・希少な美術品を含む300点超のコンテンポラリーアートが配され、42室すべてが個別にデザインされた客室にも作品が飾られます。28室のスイートはいずれも湾を一望でき、ヒルビュールームはプロヴァンスの丘陵に面します。ベイサイドの庭園には、プリツカー賞受賞建築家・伊東豊雄氏が設計した2002年のサーペンタイン ギャラリー サマー パビリオンが移設されており、海を背景にした同作はウエディングなどのプライベートイベントの舞台にもなっています。
ビーチクラブには宿泊者専用の25メートルのモザイクプールとサンラウンジングエリアがあり、ビーチへ直接アクセスできます。ウェルネスはトリートメントルーム2室のCOMO Shambhalaリトリートに、ジムとデイリーヨガを組み合わせた構成です。専用桟橋からはCOMOのスピードボートで約8分、無料でサン=トロペ港へ渡ることができ、パンペロンヌのビーチへ向かう2隻目のボートも運航されます。ヨットは目の前に係留でき、敷地内にヘリコプターを着陸させることも可能です。


周辺エリア
ホテルはグリモー(Grimaud)とサント=マクシム(Sainte-Maxime)の間、サン=トロペ湾を見下ろす丘の上に位置します。約10エーカーの敷地はヤシと傘松に覆われたテラス状の庭園で、眼下に湾のパノラマが開けます。COMOのプレスキットによれば、サント=マクシム市街までは約2.7キロメートル、サン=トロペへは海路で約4.5キロメートルの距離です。近隣にはボーヴァロンやサント=マクシムのゴルフコースがあり、プロヴァンスのワイナリーを巡る体験も用意されています。
アクセス
所在地:Boulevard des Collines, 83310 Grimaud, France
- ニース・コート・ダジュール空港(NCE)から車で約1時間15分〜1時間30分、ヘリコプターで約20分(COMO発表)
- サン=トロペ港からホテル専用スピードボートで約8分(宿泊者は無料)
- サント=マクシム市街から約2.7キロメートル、車で5〜10分
- 敷地内へのヘリコプター着陸、目の前でのヨット係留も可能
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施設概要
| 正式名称 | COMO Le Beauvallon(COMO ル・ボーヴァロン) |
|---|---|
| ブランド | COMO Hotels and Resorts(COMOホテルズ&リゾーツ) |
| 所在地 | Boulevard des Collines, 83310 Grimaud, France |
| 沿革 | 1914年に「Le Golf Hôtel」として開業(設計:ジュリアン・フレジェンハイマー)/2008年閉鎖/COMO ル・ボーヴァロンとして開業済み(開業日は不明) |
| インテリアデザイン | Dorothée Delaye(ドロテ・ドレイ/ボーヴァロン・スール・メール)、Paola Navone・Otto Studio(パオラ・ナヴォーネ/リヴィエラ テラス) |
| 施工会社 | 不明(未発表) |
| 客室数 | 42室(うちスイート28室、シグネチャーのCOMOスイートを含む) |
| 敷地面積 | 約10エーカー(テラス状の地中海式庭園) |
| ダイニング | ボーヴァロン・スール・メール by ヤニック・アレノ、ラ・ロトンド ラウンジ&ルーフトップ、ウィンターガーデン(COMO Shambhalaキッチン)、リヴィエラ テラス、ビーチクラブ |
| 料理ディレクション | ヤニック・アレノ |
| ウェルネス | COMO Shambhala(トリートメントルーム2室)、ジム、デイリーヨガ |
| プール | 25メートルのモザイクプール(ビーチクラブ、宿泊者専用) |
| アート | 300点超のコンテンポラリーアート、伊東豊雄設計「2002年サーペンタイン ギャラリー サマー パビリオン」 |
| 客室料金 | 1泊840ユーロ〜(COMO発表) |
| 開業日 | 不明(公式に開業日の記載なし。開業済み) |
出所
- COMO Hotels and Resorts プレスリリース 「An Icon Restored: COMO Le Beauvallon Opens on the French Riviera」(2026年4月30日)
- COMO Hotels and Resorts プレスリリース 「COMO Le Beauvallon and Yannick Alléno 1914–2026: A Riviera Legend Returns to Life」
- COMO Le Beauvallon 公式サイト(沿革・施設・アクセス)