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【2030年竣工予定】GORA KADAN KYOTO(強羅花壇 京都)/京都市・九条山

箱根・強羅を拠点とする日本を代表する高級旅館「強羅花壇」が、京都市山科区の旧九条山浄水場跡地で新たな宿泊施設の事業を進めています。株式会社強羅花壇は2022年2月22日、本事業のために設立した特定目的会社を通じて京都市と土地売買契約を締結し、同年3月に公表しました。東山三十六峰の中間にあたる大日山の山頂部という、京都の街並みを一望できる希少な立地で、開発から経営までを強羅花壇が手掛ける直営の宿泊施設が計画されています。

2025年7月23日付で現地に掲示された開発行為の許可標識および京都市中高層建築物条例に基づく標識によると、本計画は着工予定を2026年8月31日、工事完了(竣工)予定を2030年9月30日としています。開発許可は京都市が令和7年3月31日付で交付した第987号で、工事期間は令和7年4月30日から令和12年9月30日までとされています。建築確認は令和8年3月23日付で京都市建築主事から交付されました。2022年の事業発表時点では「2026年春開業予定」とされていましたが、標識の記載により工期は当初想定から大幅に後ろ倒しとなっていることが確認できます。なお、標識に示された完了予定日はあくまで工事の竣工時期であり、開業日そのものは本稿執筆時点で未発表です。

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強羅花壇とは

強羅花壇は1948年創業の高級旅館で、箱根・強羅に構えられた閑院宮家の別邸を起源としています。「花壇」の名には、来賓を心を込めてもてなす「迎賓の場」としての精神が込められており、創業以来その哲学が受け継がれてきました。フランス発祥の世界的なホテル・レストラン組織「ルレ・エ・シャトー」にも加盟しており、日本のラグジュアリー旅館を代表する一軒として国内外で高い評価を得ています。2025年7月20日には静岡県に「GORA KADAN FUJI」を開業し、多拠点展開を進めています。

京都のプロジェクトで焦点となるのが、明治の遺産である旧九条山浄水場の扱いです。この施設は明治45年(1912年)に宮内省が整備した御所水道を起源とし、昭和24年から京都市が運営してきました。強羅花壇は公式発表のなかで、旧九条山浄水場の歴史的・文化的価値を未来に伝承し、地域の魅力向上に貢献できるよう、旧御所水道関連施設の保存活用等を行う方針を示しています。敷地に隣接して国の登録有形文化財「旧御所水道ポンプ室」が建つ一帯であり、歴史的資産と現代のラグジュアリーホスピタリティをどう接続するかが計画の核心といえます。

立地の魅力は何といっても眺望です。敷地は京都盆地の東側を南北に連なる東山三十六峰の中間、大日山の山頂部に位置しており、周囲を見渡すと美しい京都の街並みを一望できます。市街地のホテルでは得がたい開放感が最大の特徴となります。契約面積は14,215㎡で、京都市との契約金額は1,914百万円(約19億円)でした。なお、2021年の事業者選定時点で公表された客室数(32室)や展望露天風呂の整備、既存の円形沈殿池の活用といった内容が各種メディアで報じられていますが、強羅花壇による公式発表や現地標識では確認できていないため、本記事では確定情報として扱っていません(延べ面積19,500㎡という規模感とは整合的です)。

周辺エリア

計画地は蹴上エリアに隣接した、東山区と山科区の境界付近に位置しています。蹴上といえば琵琶湖疏水のインクラインや南禅寺で知られる閑静なエリアです。南禅寺、平安神宮、岡崎の美術館群、知恩院、円山公園など、京都を代表する観光・文化スポットへのアクセスも良好で、京都観光の拠点として理想的な立地といえます。市街の喧騒から一段高い場所に身を置きながら、名所へは短時間で移動できるという二面性が、この敷地ならではの価値になります。

アクセス

所在地:京都市山科区日ノ岡夷谷町17番66 他(旧九条山浄水場跡地)

京都市営地下鉄東西線「蹴上駅」から南東に約400m、徒歩5分ほどの距離です。JR京都駅および東海道新幹線「京都駅」からは地下鉄で約10分でアクセスできます。大阪・梅田からは阪急またはJRで約30分、そこから地下鉄を乗り継ぐ形になります。

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About the Author

国内でのホテル開発に携わってきた経験から、新規開業のニュースを中心に書いています。誰がどんな計画で、どの会社が建てるのか。発表から開業までの間に何が起きているのかという、いち利用者からは見えにくい部分に関心があります。

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