歴史と対話する極上の滞在へ
ユネスコ世界文化遺産・二条城の北側に、新たなラグジュアリーホテル 「シャングリ・ラ 京都二条城(仮称)」 が誕生します。世界的ラグジュアリーホテルブランド「シャングリ・ラ」にとって、これは国内では東京(丸の内)に次ぐ2軒目、そして関西初進出となるプロジェクトです。
当初は2024~2025年頃の開業が想定されていましたが、景観規制や建築調整などの影響により計画は遅延。現在の公式情報では、2026年の開業予定とされています(SL Japan Asset Management公式サイト)。
唯一無二の立地、平均57㎡超のゆとりある客室、そして京都市の「上質宿泊施設誘致制度」に選定された意義ある開発として、正式な開業を前に国内外から大きな注目を集めています。


注目ポイント
二条城に隣接する唯一無二の立地
「シャングリ・ラ 京都二条城」が最大の強みとするのは、世界文化遺産・二条城の北側という稀少なロケーションです。二条城は徳川家康が築いた江戸幕府ゆかりの城郭であり、桃山文化の粋を集めた建築と庭園で知られます。その正面に位置するホテルは極めて限られており、この立地は歴史的価値を宿泊体験に直接取り込むことができる希少性を持ちます。
加えて、このエリアは京都市の「歴史遺産型美観地区」「眺望景観保全地域」に含まれており、ホテルの建築も高さや外観に制約を受けています。開発側はただ豪華さを追求するのではなく、京都の景観と歴史に調和するデザインを取り入れることが求められ、結果的により洗練された建築が誕生することになります。
広さと多様性を両立する客室設計
客室は77室と比較的コンパクトですが、最小でも50㎡以上、最大では200㎡を超えるスイートを備え、平均面積は約57㎡と京都市内でも屈指の広さを誇ります。これは単に面積の数字だけでなく、宿泊者の動線や居住性を考慮した「空間の余裕」として大きな価値を持ちます。
地域への配慮が選定の背景
本プロジェクトは京都市の「上質宿泊施設誘致制度」に認定されています。これは、観光都市としての京都が量より質を重視し、景観・住環境・文化との調和を前提にしたホテル開発を推進する制度です。
そのため、建築は高さ14.995mに抑えられ、外観デザインも周辺の町並みに溶け込むよう調整されています。また、ホテルの運営側も地域社会との共存を重視しており、観光客だけでなく地域住民にとっても違和感のない存在を目指しています。

周辺環境
二条城まで徒歩数分。世界遺産の庭園や建築を日常の景観として体感できる贅沢な環境です。また、京都御所や神泉苑などの文化資源も近接。伝統と文化の濃厚なエリアに立地しています。
周囲には町家や京料理の老舗、工芸店も点在し、街歩きによる文化体験とホテル滞在をシームレスに結びつけます。
アクセス
所在地:京都府京都市上京区竹屋町通大宮東入藁屋町536-71 他
最寄駅:京都市営地下鉄東西線「二条城前」駅から徒歩約9分
京都駅から:タクシーで約10分、公共交通でもバスなどでアクセス可能
施設概要
所在地 | 京都市上京区竹屋町通大宮東入藁屋町536番71 |
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階数 | 地上4階、地下1階 |
客室数 |
77室 |
高さ |
14.995m |
構造 |
鉄筋コンクリート造(一部鉄骨造) |
敷地面積 |
5838.12㎡
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建築面積 |
3372.87平米
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延床面積 | 12,050.85㎡ |
事業主 | SLジャパンアセットマネジメント株式会社 |
設計者 | 大成建設 |
施工者 | 大成建設 |
着工 | 2023年 |
竣工 | 2026年 |
備考 |
2009年3月にシャングリ・ラ ホテル東京がオープンして以来、約15年ぶりの開業で、国内2ヶ所目、近畿圏初進出。
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参考: